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「続・アカスリ半田劇場」 連載第5回

「続・アカスリ半田劇場」スポーツニッポン(朝刊) 2014年09月10日

  続・アカスリ半田劇場第5回記事

©2014スポーツニッポン新聞社

「一番になることより「進化」が大切」

「完璧を求めないこと」を信条に多方面で才能発揮

 スポーツだけではなく、芸術や文化でも、マルチな才能を各所で発揮している半田氏。多くのことを同時にできる秘訣(ひけつ)は何なのだろう。それは、「完璧を求めないこと」だとする。
「一つ一つを完璧にやろうとすると、両立に悩む。仕事と芸術、仕事とボランティア。どちらも完璧にやろうとするから悩むのだ。7割くらいできたらいい。どちらも、中途半端で70点くらいとれればいい。100%と思うから行き詰まる。中途半端がいけないのは、中途半端で終わること。中途半端のまま、30年やったら両方プロになれる。50年やったら大家になれる。少なくとも、10年続ければ茶道、華道などでは看板がもらえる」と言う。
 そんな半田氏だが、挫折はなかったのだろうか。
「悩んだこと、行き詰まりはあったが、挫折はない。何でも、自分が一番にならなければと思うから、挫折するのだ。上には上がいるのは当然で、トップを目指すけれども5、6番目でもいいという発想が大事」だと説く。そして、進化と言う言葉で、思考法を説明する。
「今より明日、進化していればいい。明日よりも、あさって進化していればいいと考える。そうすると、いつの間にか壁を越える。だから、絵でも書でもゴルフでも、一歩でも二歩でも進化していればいいと、それだけ考えてやってるので挫折はしない」とする。
 だから、「自分は壁は素晴らしいと思っている。壁を越えたら進化するから。壁は、進化のためにある。自分で考えて行き詰まったら、他の優れた作品に学んで、触れて吸収すれば壁は越えられる。自分が進化していればいい、と考えるとまた壁を越えられる。目標を目指している、一日一日の進化が大切と考えると、2番だったり、3番だったりしてもがっかりしない。目標に向かって、進化していること自体が尊いのだ」と熱く語った。

 半田 晴久(はんだ・はるひさ)1951年(昭和26)3月18日、兵庫県西宮市生まれ。県立鳴尾高、同志社大経済学部、武蔵野音大特修科卒。その後、オーストラリアでMA、中国の清華大、浙江大でPh.Dの学位を取得。ゴルフやボウリングなど多くのスポーツ大会に協賛する「ISPS」会長。オペラ歌手、画家、書家、能楽師などとしてマルチな才能を発揮。「強運」(たちばな出版)など著書は270冊を超える。


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